姫路市文化国際交流財団

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ごあいさつ

中元孝迪理事長

 当財団の活動につきまして、市民の皆さまはもとより、文化活動を続けておられる多くの方々、各種文化団体、関係各位のご協力ご支援を頂いておりますこと、厚く御礼申し上げます。

 平成元年に設立された当財団は、その前身である財団法人姫路市文化センター及び財団法人姫路市民文化協会の理念を受け継ぎ、豊かな歴史と伝統を誇る姫路市ならではの文化の高揚と育成を図る一方、平成22年に統合した財団法人姫路市国際交流協会の事業も継承し、地域ぐるみの国際交流推進に努めてまいりました。

 わが国では現在、文化庁などを中心にさまざまな文化事業が展開されており、例えば約百件に及ぶ「日本遺産」の選定など、全国的に日本文化の魅力を発掘し発信し続けています。ご承知のように日本遺産は一つの都市に一件あるかないかという中で、姫路では三件も登録され、全国有数の歴史文化都市として認知されています。また多くの外国人が居住されている一方、日本の世界遺産第一号・姫路城を有し海外からの観光客も大勢訪れる国際交流都市でもあります。

 姫路市では「文化振興ビジョン」「国際化推進プラン」などが策定され、文化活動、国際交流の推進が図られています。こうした施策のもと全市的に文化活動の活性化や文化の熟成度を高め、さらには国際化の進展により多文化共生社会を実現すべく新たなうねりも起こっています。当財団では、これら地道な動きを主導、支援するとともに、未来へつながる新たな「レガシー」を創出すべく大型プロジェクトへも挑戦し、姫路の魅力を広く内外に発信する努力を重ねているところであります。

 今後とも、市民の皆さまをはじめ多くの方々のご理解ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

池辺晋一郎芸術監督

 姫路との縁も、30数年になりました。1989年、市制100周年を記念して「交響詩ひめじ」を作曲したのがはじまりです。以来、この曲を課題曲とする合唱コンクールが毎年つづけられてきました。同様に市制のアニヴァーサリーに関わる曲を全国何カ所かで作曲しましたが、このような活用はここ姫路市だけです。さらに、毎年の「姫路パルナソス音楽コンクール」や僕の企画「音楽をのぞいてみよう!」シリーズなど、姫路は極めて親しい場所になっています。 
 それゆえに想うのです―国宝にして世界遺産・姫路城、書写山圓教寺…この街の人たちは、歴史の深さをベースとする文学や美術、音楽など広範な文化に、また祭や季節の行事に、ごく自然に触れ、親しんでいます。したがってこの街の文化国際交流財団の仕事は、文化を「立ち上げる」のではなく、「さらに耕し、育てる」ことなのだと考えます。 
 文化国際交流財団の誕生は、前記市制100周年の時でした。この財団の芸術監督をお引き受けしている僕は、アクリエひめじ開館を機に書いたオペラ「千姫」を通してのみならず、文化の果実が豊かな香りを放ちつづけるこの街の「今」をまぶしく見つめ、そして「これから」の輝きを併せて信じています。

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